漱石 他

 

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  韓国における漱石新刊、話題などを紹介する) 

    話題 

  ※韓国に映画として紹介される『夢十夜』

写真はNAVERから

漱石の作品『夢十夜』が、プチョン国際パンタスティック映画祭に出品された。

韓国に漱石の作品が映画として紹介されるのは初めてのことである。

漱石は100年前 「余は吾文を以て百代の後にえんと欲する野心家なり」と森田草平宛書簡(19061022)に述べたが、今彼の言葉は証明されつつある。

 

日本だけではなく、韓国でも幅広い読者層を確保している作家になったという事実、それはその裏付けであるに違いない。

 

今彼の作品は『虞美人草』『彼岸過迄』を除いてほとんど韓国に翻訳され、青少年にまで読まれている。『坊っちゃん』がソウル大学の「東西古典の100選」に選ばれてから何年が経ったのだろう。

 

もう『坊っちゃん』や『吾輩は猫である』は、改めて出版される人気図書となった。訳者と出版社は競争するように形を変え出版している。

 

今年に入っても「新世界ブックス」という出版社は『吾輩は猫である』と『坊っちゃん』を新たな装丁を持って出版しているし、「ウィナースチョイス」というところでは『吾輩は猫である』を大学入試を準備する高校生の論述教材としても出している。

 

『私の個人主義 他』も出版社から再版の申込があり、「余は吾文を以て百代の後にえん」という漱石の言説を実感するこの頃である。

 

このように彼の作品が韓国読者に広く読まれている中で、今度また『夢十夜』が国際パンタスティック映画祭に出品されたというのだ。

 

それを紹介した日刊紙には次のように書いてある。

 

『夢十夜』(監督 清水崇 他9

 

夏目漱石の短編小説『夢十夜』を10人の若い監督がオム二バス形式の映画として誕生させた。死んだ女のお墓を100年間見守る男、子供を棄てて森の中を徘徊する父、煩悶する侍と彼に悟りを強要する禅僧…。やく100年前(1908年)に出た小説ということに基づいているが、ハァンタジーの前衛性は現代のシナリオを圧倒する。(「韓国日報」207710日)

 

昨年7月は日本から『中国語』で聴く夏目漱石漢詩選』も出て、話題にのぼっており、もはや漱石の言説と文章は海を越え、時間と場所の境界を崩しつつあると見てよい。

 

韓国語テープで読む漱石作品のようなものが出る日もそれほど遠くないのではないか。

今の漱石は韓国において映画の中にも生き返っているからである。(2007年7月17日)

 

 

 



 

 

  ※夏目漱石研究会『夏目漱石の前期三部作研究』(J&C、2005年8月30日)紹介

?????? 韓国漱石研究会講演   伊豆利彦夏目漱石の前期三部作と過去

                                                         漱石を専攻する韓国の研究者が集まって、『夏目漱石の前期三部作研究』(J&C、2005年8月30日)を発行した。 それは2003年6月の『夏目漱石作品『心』研究』に引き続き、2年ぶりに刊行した論文集である。

夏目漱石研究会が発足し、創刊号『夏目漱石文学研究』が紹介されたのは2001年5月である。早くも三番目の論文集が独特の装幀を持って、私たちの眼の前に現われた。

この本には漱石の「前期三部作」と言われる『三四郎』『それから』『門』に対する9編の論文とシンポジウム及び招請講演の内容が収録されている。

「夏目漱石の『三四郎』・『それから』・『門』に見られる女性像」、「日本における『三四郎』研究傾向と成果への照明」、「『三四郎』と『それから』に描かれる感覚表現考察」というシンポジウム発表題目からも窺えるように、それぞれの研究対象と方法がこのように括られる形で紹介されていて、まず目新しい。

 

一貫して漱石研究に取り組んできた研究者のみが集まる場所。

そこで発表者は自分の文学的特性を明確に表現し、全ての研究者は思惟と論議を繰り返えしながら代わる代わるその内容について質疑と討論をする。

それに漱石研究者を日本から招聘して講演会を開き、その講演内容をそっくりそのまま紹介しているところも興味を引く。

 

今度は横浜市立大学名誉教授伊豆利彦氏が、「夏目漱石の前期三部作と過去」というテーマで、漱石の作品に使われる<過去>と<昔>という用語に注目、<昔>は現在との断絶、<過去>は現在との連続という視点から各作品の<過去>の意味を明確に分析している。

  

そこに集まった研究者らはそのシンポジウム内容に基づき、個別に自分の論文を体系化してきたに違いない。

長期間作り上げてきた自分の論点をシンポジウムを通じて検証し、そこからの知的刺激と感動を一定のフレームに盛って、文字言語で表現している。

この本に載っている9編の論文は、そのような過程を経て誕生した成果である。 


「夏目漱石の『それから』に描写される人間像考察−長井得を中心に−」、「夏目漱石『三四郎』論−研究史的考察」、「夫婦関係から読む『門』」、「『三四郎』に描かれる恋愛の風景−ベーコンの23ページを下図にして−」、「夏目漱石『門』研究−<姦通>を通じて見た日本の<近代化>を中心に−」、「『三四郎』論−美禰子の造形の特徴を中心に−」、「『三四郎』論」、「『門』−「お米」の不安の構造に関する考察−」、「『それから』私見」が順番に掲載されている。

                     2007年5月26日(一昨年10月14日書いたものに加筆)

                                       金 正 勲 

 

    新刊            

 ※今年に出ている訳書

 

 

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  ヤンユンオク訳『坊っちゃん』           キムファルラン訳『こころ』           クォンナムヒ訳『坊っちゃん』

(チョウンセンガク、2007年8月)   (デキョべテルスマン、2007年12月)  (チェクマンドゥヌンチブ、2007年12月)

 

 

??????        ??????       ??????

 

キムサンス訳『坊っちゃん』      キムヒョースン訳『吾輩は猫である』   キムサンス訳『吾輩は猫である』

(新世界ブックス、2007年1月)       (ウィナースチョイス、2007年4月)     (新世界ブックス、2007年5月)