産経新聞「正論」より
納谷昌宏 2008/11/20(Thu) 13:16
アメリカの次期大統領にオバマ上院議員が当選した。
このことについて産経新聞の「正論」に納得できる記事があった。
産経新聞の社説は、右翼的、反動的な記事が多いが、今回はそうではない。
文の最後の部分に注目してもらいたい。
『自分たちの持論だけが「真の近現代史」や「正しい歴史認識」であり、異論を唱える者
は「反日的」といった狭量な発想では、論敵はおろか幅広い第三者の支持と理解を獲得す
ることも困難である。』
産経新聞の論客には珍しく、まともなことを言っている。
産経新聞(11月19日)から引用しておく。
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「国民も対米追随の発想脱却を」
 
 ついにバラク・オバマ上院議員(民主党、イリノイ州)が、アメリカの次期大統領に当
選した。しかも、選挙人の過半数270票を大きく上回る大勝である。47歳という若さ
であり、史上初の黒人大統領の誕生である。
雄弁や若さという共通点もあって、彼が「ブラック・ケネディ」と呼ばれる所以(ゆえん)
である。そのオバマ氏は今、世界との対話をめざし、分裂したアメリカ世論の統一を呼び
かけている。国難にあって統一を呼びかける姿は、南北戦争時のエイブラハム・リンカー
ンを彷彿(ほうふつ)とさせる。リンカーンもまた長身で、イリノイ選出であった。
 だが実は、金融危機が発生しなければ、オバマ氏の当選は容易ではなかったかもしれな
い。この危機に対処することこそが、オバマ次期大統領の当面の最大課題である。この点
では、世界大恐慌にニューディール政策で立ち向かったフランクリン・ルーズベルトの姿
が重複してくる。
 そして、この危機への対処に失敗すれば、オバマ人気は急速に退潮し1期かぎりでホワ
イトハウスを去らなければならないかもしれない。そうなれば、ジミー・カーター元大統
 オバマ外交にとっては、アフガニスタンの治安回復とイランの核開発問題こそが、最重
要課題である。これに比して、アジアでは北朝鮮の核開発問題ですら、新政権にとって優
先順位の高い問題ではあるまい。こうした中での日米関係である。
 ≪外交の主体的再検討から≫
 オバマ新政権は日本にも、アフガンの復興支援への一層の協力を求めるであろう。しか
し、自衛隊派遣はできないというのが、日本政府の立場である。アフガンでどの程度協力
すべきかについては、個別の政策判断の問題である。だが、国連安保理常任理事国入りを
めざす日本として、どのような国際的関与が必要なのかについて、我々は真剣に再考しな
ければならない。国連平和維持活動(PKO)に参加する自衛隊員は40人にも満たず、
政府開発援助(ODA)の額も削減される一方である。
 また、北朝鮮問題でもアメリカの協力を求めるだけではなく、日本として拉致問題の解
決をどのように定義し、そのためにどのような手段と戦略を採るのかを、主体的に再検討
しなければならない。北朝鮮をめぐる核問題も拉致問題も、アメリカの関与なしには解決
できないが、それを求めるだけではない日本の主体性が必要であり、両者のバランスが重
要である。
 オバマ氏の大統領当選が日米関係にどのような影響を及ぼすかについて、尋ねられるこ
とが多い。この機に日米関係を日本はどうすべきなのか、どうしたいのかという主体的な
発想が、こうした質問には欠如しているように思われる。
 政府や外務省のいわゆる対米追随主義が批判されて久しいが、それを批判するメディア
や世論こそ、発想において対米追随に陥ってはいないか。われわれは民主主義社会に生き
ている。もし有権者が対米追随の発想から脱却できていないとすれば、政府や外務省が対
米追随主義に走ったとて、驚くには当たるまい。
 
 ≪国際的なイメージ戦略も≫
 最後に、再びイメージの問題である。オバマ氏はアメリカの国際的イメージを変えよう
としている。日本も自らの国際的イメージの向上に、一層の配慮と工夫を必要としていよ
う。イメージの重視と主体性の追求は、決して矛盾しない。前者を無視して後者だけを追
求すれば、それは独善だし、前者だけを意識すれば追随や偽善になる。
 「過去を反省しない日本」や「謝罪しない日本」というイメージは、明らかに不正確な
ものである。限られた能力ではあるが、筆者も何度となく国際会議などでアメリカ人やヨ
ーロッパ人、そして、中国人、韓国人と議論してきた。このイメージの歪(ゆが)みを是
正するには、精緻(せいち)な歴史研究が必要なことに、おそらく異論はあるまい。
 そうした研究に立脚しつつ、さらに冷静で説得力のある「語り口」も重要ではあるまい
か。
 自分たちの持論だけが「真の近現代史」や「正しい歴史認識」であり、異論を唱える者
は「反日的」といった狭量な発想では、論敵はおろか幅広い第三者の支持と理解を獲得す
ることも困難である。日米ともにイメージ戦略を再考する時期に来ていよう。
(むらた こうじ)

期待されるオバマの役割
金 正 勲 2008/11/15(Sat) 13:01

                                                    

「次期米政府で米朝首脳会談が開かれる可能性は高くなった。」

 

今朝の「京郷新聞」に載った木宮正史氏(東京大学教授)のインタービュー内容である。

米朝首脳会談が実現し国交が結ばれ、また日朝関係も進展すれば何よりだろう。

 

木宮氏は「両首脳が会うことになれば修交までは行かなくても戦争終結や平和体制宣言などをするだろう」と述べているが、一旦両首脳が会えば東アジアに平和ムードは広がるに相違ない。

 

米国と北朝鮮はお互いにいわば敵性国家と認識してきた。

しかし、最近北朝鮮がテロ支援国家から解除され、それに米大統領としてオバマが当選し、対話の雰囲気は盛り上っている。

 

問題は韓国。

なぜ「後の祭り」のような態度を見せるだろうか。

米朝関係進展の見込みが見えるなら、さっそく南北関係の回復に臨むのは常識だったはずだ。

 

新南北政策(相好主義)に拘り、結局北朝鮮が「軍事分界線を通じての陸路通行制限、南北直通電話の断絶」という強硬措置を取ると、無条件に援助を再開するとか対話を求めるというような主張を繰返している。

そのような意思があったなら早く北朝鮮に援助の意向をはっきり伝えてよかった。

 

木宮氏は、日朝関係は米朝関係の改善によって発展する余地があると見ているが、東アジアの問題にもオバマの見解は反映されるだろう。

それが反戦平和の道を開いてくれることを期待する。

      

        

               

               写真は「京郷新聞」からー木宮正史氏

                        

 

 

 


ハイダー氏死去
納谷 昌宏 2008/10/31(Fri) 15:04
 
誰であっても、人の死は悼むべきものである。
しかし一人の死が、一国の将来を大きく左右することもあろう。
オーストリアの極右政党指導者が交通事故で亡くなった。
ヒトラーの功績を讃えていた人物である。
これはオーストリアの未来にとって、どのような影響があるのだろうか。
民主主義の発展に明るい光がさすような気持ちになるのは私だけであろうか?
 
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 朝日新聞(10月12日)の記事より
 
 オーストリア通信によると、ナチス時代賛美などの発言で知られる極右
政党・オーストリア未来同盟党首で、同国南部ケルンテン州知事のイェル
ク・ハイダーさんが11日、同国南部で交通事故を起こし死亡した。
58歳だった。警察は、ハイダーさんが公用車を運転中に道路脇にそれ、
頭などを強く打ってまもなく死亡したとみている。
 
                              
RE:ハイダー氏死去
金 正 勲 2008/11/01(Sat) 08:18

 

                     写真は「毎日経済」から

                      

 

ヒトラーの功績を讃えた人物なら、民主主義の進展を妨害する言動も繰返してきたに違いない。

そもそも極右という言葉に違和感を持たざるをえない。

 

考えてみれば人間の住む世の中だから、理念は極右でもなく、極左でもない方向に進むべきではなかろうか。

極右は極左を蔑視し、極左は極右を排撃するなら世の中は紛争が続くわけで、平和は定着しないと思う。

 

アメリカ共和党のネオコン勢力も極右と呼ばれてきた。

しかし、彼らはイラク戦争を支持し北朝鮮にも先制攻撃を加えるべきだと主張したことがある。

 

戦争も辞さないという立場だが、そのような考え方の下に国益を追求するのだから、資本独占という言葉も出るだろう。

 

アメリカ共和党はいま危機意識を覚え、「antisemitism」を選挙戦略として利用しているという。

あまりにも卑怯な発想ではないか。

 

しかし、いくらユダヤ人を刺激しても、オバマにパレスタインに見方にした証拠はなく、むしろユダヤの支持率は、極端的キリスト教信者を副大統領候補として選んだマケインよりオバマのほうに傾いていると伝えられている。

 

オバマは極左でも極右でもなく、庶民の苦痛を理解し真の民主主義と人権の価値を追求しようと努力する候補だと思うのだが、どうだろう。

 

しかし、選挙結果はまだ分らない。

はたしてオバマの時代は開くだろうか。

 

 

 


「蟹工船」のブームは韓国にも根を下ろすか
金 正 勲 2008/10/26(Sun) 11:10

 

                 写真は「ハンギョレ新聞」から 

                 

 

日新聞は25日「第62回書世論調査」の結果を発表し、「蟹工船」のブームが続いている原因を明らかにした。

 

それによると、80年前の古典「蟹工船」が読まれていることに対して「共感できる」と思う人は51%、「共感できない」と思う人は29%と調査された。

 

パートタイムの非正規職労働者だけではなく、正社員として骨が折れるほどフルタイムで働いても生活が困難な人は多い。

彼らのように貧しい日常から逃れない貧困層は「蟹工船」を読んで確かに共感を覚えるはずだ。

 

しかし、いまやそのような雰囲気が多数の人々に伝えられ、一般市民もその心境が理解できるようになったのではないか。

 

こうした背景からか、「蟹工船」が読まれることに共感する理由を「貧困は社全体の問題だから」と見る人は68%、「今の日本の況に似ているから」と見る人は約27%となっている。

 

「蟹工船」を単なるフィクションの世界とのみとらえるのではなく、それを通じて労働者農民や都市貧民、そしてワーキングプアなどの問題を深刻な社会懸案として受け取る傾向が定着しているらしい。

 

毎日新聞は、「昭和初めの労働者の置かれた況と現を同一視していないものの、いても貧困からけ出せないワキングプアの問題に、多くの人が危機感を持っていることが分かる」と分析した。

 

この現象はいまの韓国でも十分通用するだろうと思う

いま韓国では物価が暴騰する中で失業者は急増し、熱心に働いても生活水準がよくならないと思う庶民や、構造改革などで解雇不安に怯える会社員が増えつつある。

 

農村経済の疲弊で農業では暮らせなくなり、故郷を離れ都市に移住する農民が都市貧民に転落する例は数え切れないほど多い。

 

しかし、両国に共通する問題を改めて認識させる小説が日本庶民の心に訴えられ、それがどんどん広がる現状を歓迎しながらも、一方少し寂しい気がするのも隠さざるをえない。

 

韓国にはなぜ「蟹工船」のように生々しい格差社会の現実が読み取れるような小説が現れないのか。

そして、なぜ「蟹工船」のようなブームがまだ起こらないのか。

 

「蟹工船」は両極化が深化している韓国社会の矛盾も洗い出せるテキストだろう。

「蟹工船」を読む韓国の読者は増えるに違いない。

    

     

「毎日新聞」の記事

      ↓

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081025-00000058-mai-soci

 

 

RE:格差社会到来
金 正 勲 2008/10/30(Thu) 21:28

 

                        写真は「ソウル経済」より   

                     

 

格差社会の現象は韓国でもあちこち見られる。

統計庁の発表によると、韓国青年層の失業率は6.1%で、全体失業率の2倍になっている。ここに含まれていないアルバイト学生や職業準備性などを統計に加えると、青年失業者の数はおおよそ300万人を超えるという。

失業者の発生する原因は何より景気不況。それに青年らを雇用する職場が十分ではないということも事実らしい。

世界の金融危機といわれる今の状態は、一般庶民の消費を萎縮させ経済悪循環を繰返しているが、弱り目に祟り目。

青年失業率の増加もすでに現政府の経済失策として取り上げられている。

 

格差社会到来
納谷昌宏 2008/10/30(Thu) 13:22
戦後、総中流社会だと言われてきた日本も、ついにアメリカ並みの格差
社会になってしまった。
サラリーマンの4人に一人が、年収200万円以下であるという。
小泉元首相の構造改革の結果がもたらした悲惨な現実である。
日経新聞より引用しておく
  ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 
国税庁がまとめた2006年の民間給与実態統計調査によると、通年で勤務
した給与所得者のうち、年収が200万円以下の人は1022万7000人と前年
から4.2%増え、4.4人に1人の割合となった。性別でみると女性が同3.1%
増の759万7000人と大半を占めたが、男性も同7.6%増の263万人と著し
く増えた。
一方、年収1000万円以上の人は224万2000人で同4.4%増となった。給与
の全体平均は435万円で前年から2万円低く、9年連続で減少した。性別で
みると男性は同0.1%増の539万円、女性は同0.7%減の271万円。
通年で勤務した給与所得者の数は前年比0.2%減の4485万人。性別でみると、
男性は1.0%減の2745万人、女性は1.1%増の1739万人だった。
これに伴い2006年に民間企業が支払った給与の総額は200兆346億円と同
0.8%減少した。ただし源泉徴収された所得税額は同9.9%増の9兆9321億円
で、給与総額に占める税額の割合は4.97%と3年連続で増えた。
関連情報
・国税庁のWebサイト http://www.nta.go.jp/
 

韓日の市道県代表会議
金 正 勲 2008/10/24(Fri) 14:04
 

             

              

                                        写真は「聯合ニュース」から

                 

 

 

韓国全羅南道、慶尚南道、釜山市、済州道の市長と知事、そして日本福岡県、佐賀県、長崎県、山口県の知事は23日済州で会議を開催し新しい交流事業を積極的に発掘することに合意し、共同声明を発表した。


何より八つの市道県が「交流を通じた共同繁栄」を具体的に実行する一環として共同で「韓日海峡圏映画祭」を開くことにしたのは収穫である。


またそこに参加した知事らはクルーズ観光の活性化方案を論議し、来年慶尚南道で行われる第3回アジアアマチュア碁選手権大会にも参加することに決めたという。


韓日の海は美しい資源であり、クルーズ観光が活性化になればアメリカやヨーロッパからの観光客も増えるだろう。


そして、八つの市道県の子供たちが自然環境保護などについて学び交流を深めるよう色々な体験の機会を提供し、農水産物の共同認定システムを構築し共同研究も進行することにしたそうだ。


子供たちは韓日の未来を担っていく希望の伝道師である。

もう韓日の新時代は開くだろうか。 

 

 


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